社会と個人 どう向きあうの

林住期 どのように暮らすのか。日々、自問自答する。

(127) 再び、日本の階層について考える

 

 

 

 

 

 

アンダークラス2030 置き去りにされる「氷河期世代」』(橋本健二著)を読んだ。

 

 

 

 


今の社会がどうなっているのか、知りたいと思った。
書籍から4つ、図を紹介する。


格差社会を象徴的に示す「アンダークラス」。2019 年 の 段階 で、1200万人という。この数字すごいと思う。
 「 フリーター」という言葉 は、 リクルート 社 のアルバイト 情報誌「 フロム・エー」の編集長が、1987年に使ったのが最初だとのことだ。
 高度経済成長が 終わった1970年代後半には、正規雇用の拡大がストップし、非正規雇用の拡大が目立つようになった。奇しくもこの時、「一億総中流」がいわれ始めた。
でも、実はここから格差拡大が始まるのだ。


一つの特徴的な現実。「下流老人」の増大。現役時代に低賃金 で、資産を蓄えることも十分な年金を得ることもできなかった高齢者は、生活保護に頼るのでなければ死ぬまで働き続けるほかない。65歳以上の非正規労働者の数は、2009年には158万人だったが、10年後の2019年には388万人と、 2倍以上に増加。
年金では十分には生活ができず、働き続けなければならない現実、他人ごとではない。




階級構成の変化。自営業者と農民層が減って、新中間層と労働者階級が増大。

 

バブル崩壊以後は、ジニ係数も規模別賃金格差、産業別賃金格差も右肩上がり。生活保護率も。

 

各世代を整理した。

                     ※ momodaihumiaki が整理作成。

 

下の表で一番びっくりするのが、未婚率。ポスト氷河期世代は、まだ30代なので、比較の対象とはならない。
後期氷河期世代の未婚率、男性46.9% 女性33.3%だ。戦後世代5.5% 3.1%。

 

橋本健二さんは次のように警鐘を鳴らす。2030年が新しい格差社会の全貌を示すと。

 

氷河期 世代は、 新規 学卒 一括 採用・長期 雇用・年功 制 を 特徴 と する 日本 的 雇用 システム が 大きく 揺らぎ 始め た 時期 。 こうした 変化 の 影響 を、 直接 に 受け た 最初 の 世代 で 構造的 な 変化 を 体現 する 先駆者 的 な 世代 で ある。 就職 氷河期 以降 に なっ ても、 企業 は 新規 採用 を 絞り込み 続け た から、 フリーター と なる こと を 余儀なく さ れる 若者 たち は、 つねに 多数 存在 し 続け た。 こうして フリーター 第一 世代、 氷河期 世代、 ポスト 氷河期 世代 と、 最初 の 段階 から 非 正規 労働者 として 社会 に 出る 若者 たち の 流れ は、 途切れる こと なく 続い て き た。 この 流れ が 2030年 には、 日本 社会 の 現役 世代の全体を覆うことになる。

 

 

自・公政権でこの格差社会の変革が可能であろうか。
新しい資本主義もインパクトを失った。
誰が、こうした現実を変えることができるのだろうか。今以上に ぎすぎすした社会は誰も望まない。

希望を忘れない。

 

 

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