社会と個人 どう向きあうの

林住期 どのように暮らすのか。日々、自問自答する。

(122) 6月10日「怪物」鑑賞

 

 

 

 

 

 

 

昨日(6月10日) 半ドンの仕事を終わり、大阪ステーションシネマで14時からの部を鑑賞。会場はほぼ満席。年齢層はオールラウンド。

 

映画.COMから

万引き家族」でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和監督が、映画「花束みたいな恋をした」やテレビドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」などで人気の脚本家・坂元裕二によるオリジナル脚本で描くヒューマンドラマ。音楽は、「ラストエンペラー」で日本人初のアカデミー作曲賞を受賞し、2023年3月に他界した作曲家・坂本龍一が手がけた。

大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子どもたちが平穏な日常を送っている。そんなある日、学校でケンカが起きる。それはよくある子ども同士のケンカのように見えたが、当人たちの主張は食い違い、それが次第に社会やメディアをも巻き込んだ大事へと発展していく。そしてある嵐の朝、子どもたちがこつ然と姿を消してしまう。

「怪物」とは何か、登場人物それぞれの視線を通した「怪物」探しの果てに訪れる結末を、是枝裕和×坂元裕二×坂本龍一という日本を代表するクリエイターのコラボレーションで描く。中心となる2人の少年を演じる黒川想矢と柊木陽太のほか、安藤サクラ永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希角田晃広中村獅童、田中裕子ら豪華実力派キャストがそろった。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され脚本賞を受賞。また、LGBTクィアを扱った映画を対象に贈られるクィア・パルム賞も受賞している。

2023年製作/125分/G/日本
配給:東宝、ギャガ

 

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坂本龍一の遺作 サウンドトラック『怪物』

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4つの視点で描かれる。
シングルマザー( 安藤サクラ) 、教師(永山瑛太)、子供たち、そして校長(田中裕子)。
怪物はみんなだと思った。

 

 

 

 

 

 

放火犯はだれか。
いじめの張本人は。教師は暴力教師か。
猫殺しは誰。
孫をひき殺したのは校長?
サスペンスのような映画。
4つの視点によって、伏線は回収されて、合点がいく。でも、結論は描かれず、余白のある作品。

 

 

 

この作品の舞台は諏訪市。作中、標識が出てくる。

 

 

個人的に、アッと思ったのは、シングルマザーが働いているクリニーング店。その名前、” モモセ ” だった。信州に、百瀬姓が多い。
私が生まれたところ、隣近所ほとんど百瀬姓であった。

 

学校でのいじめ、家庭内児童虐待、ネグレクト、LGBTQ、閉塞感ある学校職員室、テーマはいろいろ。

トロンボーンとホルンの音色、怪物の鳴き声のようだ。あるいは、澱んだもの、ウソ、を吐き出す、腹の底に響く音だ。

 

懐かしい少年のころを思い出す。
基地遊び、誰もがわくわくした世界だ。

 

 

 

空想の世界だろうか。
映画「スタンドバイミー」のような思春期の子供たちの繊細な感じをほうふつとさせる。友情というより恋心。自立する解放感とその先にある現実の厳しさ。

 

 

 

 

校長先生言う言葉で「誰かにしか手に入らない幸せは幸せなんかじゃない、誰にでも手に入る幸せが幸せなのだ」。心に残る。
嘘をついて、手に入る幸せなどないと諭す。

でも、凄く生きづらい世界。幸せを掴むために、みんな 怪物になる。自分に都合の良い事実だけを見て 怪物になるのではないのだろうか。

 

 

 

誇らしい日本映画。
映像も音楽も余韻が残る作品。みんなに薦めたい映画。
私の評価 95点。

 

 

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