1年前（７月８日）、安倍晋三元首相銃撃射殺事件があった。
射殺事件を通じて浮かび上がったのは、世界平和統一連合による高額献金や家族崩壊等の被害・惨劇であった。そして、安倍晋三元首相など政治家と世界平和統一連合の癒着構造だ。さらに、山上徹也哲也容疑者のように 射殺事件でしか思いを伝えられない社会の閉そく状況。
今なお苦しみつづける被害者にご支援を
全国統一教会被害対策弁護団
取り組みは続く。
私も忘れないし、関心を寄せ続ける。
教団への賠償請求、計35億円に
被害対策弁護団の集団交渉
2023/07/06
世界平和統一家庭連合（旧統一教会）問題に取り組む全国統一教会被害対策弁護団は6日、新たに2世信者を含む元信者ら10人分について計約9億円の賠償を請求する文書を教団に送り、集団交渉を申し入れたと発表した。これまでの分も含め請求総額は31都道府県の109人分、約35億円となった。2世信者の被害に関する請求は初めてという。
弁護団によると、2世信者は中部地方に住む30代女性で、両親が信者で未成年の頃から教団の教義を教え込まれたという。また合同結婚式を経て結婚した相手からドメスティックバイオレンス（DV）を受けたとしており、慰謝料1千万円を請求した。
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弁護団の声明文
１ 昨年７月８日の安倍晋三元首相銃撃事件から約１年が過ぎました。
同事件は、決して許されるものではなく、二度とこのような事件が起きないようにしなければなりません。
他方、同事件の背景とされる世界平和統一家庭連合（旧世界基督教統一神霊協会。以下「統一教会」といいます。）による高額献金や家族崩壊等の問題は未だ続いており、被害防止とその救済には、社会全体で取り組む必要があります。
２ 同事件以後、統一教会による信仰の自由や財産権の侵害、家族や被害信者の子 どもの被害など、多様な個人・家庭の深刻かつ凄惨で継続的な被害の実情が 次々と明らかになり、多数の被害者や家族、とりわけ宗教二世の方々が勇気を 出して、声を上げました。
これを受け、昨年１２月にはいわゆる被害者救済新法（不当寄附勧誘防止法） が成立しました。しかし、同法律の適用はあくまでも同法施行後の被害に関するものであり、既に生じてしまった被害に対して遡って適用されるものではあ りません。それにも拘わらず、同法が成立し、年が明けて以降、統一教会被害 に関する報道は大幅に減少し、あたかもこの問題が解決されたかのような空気 感さえあります。
３ 当弁護団は、昨年９月以降、法務省や日弁連、法テラスなどの相談窓口に寄せられた被害救済の受け皿となるべく昨年１１月２４日に活動をスタートしました。そして統一教会に対し、本年２月２２日以降、本日の第４次までに合計１０９名、合計３５億８４００万円余の損害賠償請求をして、被害回復の集団交 渉を行っています。しかし、統一教会は、信徒会なるものを調査回答の主体として自らは過去の被害に真摯に向き合うことも責任をとることもせず、信者であった者が支払った献金等の記録の開示にも応じず、長年被害の声を上げることができなかった被害者に対して時効を理由として対応しない姿勢を示すといった不誠実な対応を続けています。
このような対応は、昨年来、教会改革などと称して対外的に取り繕っていた 統一教会の態度が、その場しのぎのものであったことを示すものであり、公益 法人たる宗教法人として決して許されないものです。
４ 統一教会による被害が、これほど深刻なものであるにもかかわらず長年に亘り 放置されてきたのは、政治家も、マスコミも、私たち市民も、この問題の重大 性・悪質性・社会的悪影響の広がりを知らず、あるいは知っても何もせずにい たことにも原因があったことを決して忘れてはなりません。
被害救済及び被害抑止のための取り組みは始まったばかりであり、引き続き注 視し、取り組み体制を継続・強化することは社会の責務であると考えます。 再びこの問題を風化させてはなりません。
当弁護団は、今後も、統一教会による被害の速やかな救済に向けて全力を尽 くす所存です。
