6月21日、梅田東宝で9時10分からの部を鑑賞。小さなホール、20数名の入り。
映画.COMから
「凶悪」「孤狼の血」などを送り出してきた白石和彌監督が初プロデュースを手がけ、生田斗真を主演に迎えて送る人間ドラマ。作家・河林満の名編「渇水」を原作に、心の渇きにもがく水道局職員の男が幼い姉妹との交流を通して生きる希望を取り戻していく姿を描く。
市の水道局に勤める岩切俊作は、水道料金を滞納している家庭や店舗を回り、料金徴収および水道を停止する「停水執行」の業務に就いていた。日照り続きの夏、市内に給水制限が発令される中、貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々を送る俊作。妻子との別居生活も長く続き、心の渇きは強くなるばかりだった。そんな折、業務中に育児放棄を受けている幼い姉妹と出会った彼は、その姉妹を自分の子どもと重ね合わせ、救いの手を差し伸べる。
監督は、岩井俊二監督作や宮藤官九郎監督作で助監督を務めてきた高橋正弥。
2023年製作/100分/PG12/日本
配給:KADOKAWA
「生きてゆくのに必要なもののうち、太陽の光や、青空や、空気はただなのに、何故水に料金がかかるのだろう」
停水執行を日常業務にする主人公たちの苛立ち。
ささやかな水テロは、少しだけ姉妹を変え、そして自分も
地味な映画、しんどい映画だったけれど、ちょっとだけ希望が見えた。
姉妹役の二人が新鮮。インパクト大。
音楽が心に響く。
30数年前に書かれた原作を読んでみたいと思う。ちょうどバブルへと向かう時代の作品。
貧困、虐待、育児放棄、今はもっともっと深刻だと思う。
ささやかな水テロ、嫌な感じがする。閉塞した社会を打破する道はいかに。姉妹が明るいのが希望だ。
評価 90点。良い映画。