今年の1月から3月、孤独死が21,716人、そのうち65歳以上の高齢者が17,034人。7割近くとのこと。
毎日、240人の方が誰に看取られもすることなく亡くなられている。大阪の人口は全国の7%なので、府下で 毎日、毎日 16人、17人亡くなられている計算になる。
少子高齢化社会、一人世帯の増加、等の現実は、普段の生活でなかなか意識に上がってこない。でも、隣近所を見れば、ひとり暮らしの高齢者が多い。
「ゆりかごから墓場まで」安心して生活できる社会を実現したい。孤独死は人生の不幸そのもの。
独居高齢者6万8千人死亡
自宅で年間、警察庁推計
2024年05月14日 11時22分共同通信
1~3月に自宅で死亡した1人暮らしの人が全国で計2万1716人(暫定値)確認され、うち65歳以上の高齢者が1万7034人と8割近くを占めたことが14日、警察庁への取材で分かった。政府は「孤独死・孤立死」の実態把握を進めており、同庁が初めて集計した。年間約6万8千人の高齢者が独居状態で死亡していると推計される。
警察庁は今後も集計を継続する考えで、政府は孤独・孤立対策の議論に活用する。
警察庁によると、1~3月の年齢層別で最も多かったのは、85歳以上の4922人。75~79歳が3480人、80~84歳が3348人、70~74歳が3204人、65~69歳が2080人と続いた。
そういえば、新型コロナ禍の前に、衝撃的な記事を読んだのを思い出した。
2020年2月7日の朝日新聞朝刊1面。「死後2日以上未発見 」は2996人
「1ヵ月未発見」 382人
大阪府内で昨年 (2019年) 1年間に誰にも看取られないまま屋内で死亡し、1ヵ月以上たって見つかった遺体が382体にのぼることが大阪府警の調査でわかった。
「死後2日以上」で区分すると2996人。65歳以上の高齢者が71%と大部分を占めたが、一方で40~50代の「働き盛り層」が18・4%を占めることも判明。
いわゆる孤独死の法律上の定義や全国的なデータはないが、今回の調査でその実態の一端が浮かび上がった。
2019年の大阪のデータ
大阪府警昨年分調査
孤独死の深刻化を受け、府警検視調査課が初めて実態を調査した。
昨年(2019年) 1年間に同課が調べた、病院で死亡するなどの「自然死」ではなかった1万2309の遺体について、遺体や発見時の状況から事件性の有無を確認。事件性がなく、屋内で死亡してからいる。2日以上経過して見つかった独居者 (自殺含む) 2996人について分析した。その結果、10~20代が20人
▽30代が33人
▽40代が159人
▽50代が392人
▽60代が684人
▽70代が最多の1029人
▽80代が572人
▽90代以上が88人
となった。性別でみると男性が2213人で、女性の3倍近くに達している。
一方、死後経過した時間ついては、2~3日が923人
▽4~6日が508人
▽7~20日が1183人
▽1ヵ月以上が382人。
また全体のうち遺族が見つからないなどの理由で身元が判明しなかったのは、今年1月末時点で2・4%にあたる7人にのぼった。民間調査機関「ニッセイ基礎研究所」は2011年、東京23区で死亡した人の状況を踏まえ、自宅で死亡し、2日以上たって見つかる高齢者が全国で年間約2万7千人にのぼるとの推計を発表。一方、鹿児島県や北海道が自治体レベルで孤独死の実態を把握しようとする動きはあるものの、定義がまちまちで全国一律の基準はない。
こうした中、日本人全体の死亡者数のうち6.6% (18年、厚生労働省調べ) と東京に続き2番目に多い大阪府を管轄する府警が、実際に調べたケースを詳細に分類したのが今回のデータだ。
淑徳大学の結城康博教授(社会福祉学)は「都市部、郊外を含めた全域を警察が一律の基準で調べた点が画期的。日本社会の縮図を示している。孤独死対策のためにはデータは不可欠で、この取り組みを全国に広げるべきだ」と指摘した。
(光墨祥吾、永野真奈)