4月26日、なんばパークスシネマで8時25分からの部を鑑賞。観客は少なかった。20数名。
映画.COMから
終活に向かうマダムを乗せたタクシー運転手が、彼女の人生をめぐるパリ横断の旅に巻き込まれていく姿を描いたヒューマンドラマ。
無愛想なタクシー運転手シャルルは、金も休みもなく免停寸前で、人生最大の危機に陥っていた。そんな折、彼は92歳の女性マドレーヌをパリの反対側まで送ることに。終活に向かうというマドレーヌは、シャルルに次々と寄り道を依頼する。彼女が人生を過ごしたパリの街には多くの秘密が隠されており、寄り道をするたびに、マドレーヌの意外な過去が明らかになる。そしてそのドライブは、いつしか2人の人生を大きく動かしていく。
「ミックマック」のダニー・ブーンがタクシー運転手シャルル、フランスの国民的シャンソン歌手リーヌ・ルノーがマドレーヌを演じた。監督・脚本は「戦場のアリア」のクリスチャン・カリオン。
2022年製作/91分/G/フランス
原題:Une belle course
配給:松竹
重いがハートフルな映画。
そしてお洒落だ。さすがフランス映画だと思う。
音楽がいい。
94歳のリーヌ・ルノーが92歳のマドレーヌを演じる。運転手はダニー・ブーン、武骨な雰囲気が素敵だ。
パリ横断ドライブ、寄り道を重ねるうちにふたりは家族のように。
映画『パリタクシー』公式サイト|
2023年4月7日(金)公開
善意、親切が 悲しい結末とともに 奇跡、幸せをもたらす。
若き日のマドレーヌ役のアリス・アイザズ、キュート。
パリの風景が魅力的。
ここからはネタバレ。
マドレーヌは1928年生まれ(?)。ということは、映画の舞台は、2020年(?)。
16才で初恋、そして、シングルマザー。
パリ解放の直前に父親がナチスに殺される。
そして、再婚。DV夫への暴行で25年の禁固。15年に減刑されて戻るも、息子はカメラマンとしてベトナムに行き戦死。
映画の後半の運転手シャルル夫妻の会話の中で、1枚の写真が示される。
マドレーヌが、家庭内暴力への反対などの活動をしていたこと、意外な過去の一つ。
パリ横断タクシーの寄り道で、マドレーヌの人生の秘密、そして、運転手シャルルの身の上・人柄が明らかとなる。
終活に向かうマダムの話だから重い映画だと思う。
トイレが近かったり、手助けをしないと移動もままならないとか、施設への拒絶感、など。
でも、天涯孤独のマドレーヌがシャルルとのタクシードライブで表情が明るくなっていくのを感じた。寄り道で過去を振り返りつつ。そして、パリの風景に助けられながら。
ラストは悲しい。でも、素敵なプレゼントを残した。
泣いてしまう結末。実際にはありえない映画、夢のような映画だ。
素敵な映画、ぜひ多くの人が観てほしいと思った。評価90点。