社会と個人 どう向きあうの

林住期 どのように暮らすのか。日々、自問自答する。

(439) 「敵」鑑賞 不思議な映画だ

 

 

 

 

 

 

 

昨日(1月18日) 、半ドンの仕事を終わって、梅田テアトルで鑑賞。こじんまりした会場はほぼ満席。

 

  

 

映画.COMから

筒井康隆の同名小説を、「桐島、部活やめるってよ」「騙し絵の牙」の吉田大八監督が映画化。穏やかな生活を送っていた独居老人の主人公の前に、ある日「敵」が現れる物語を、モノクロの映像で描いた。

大学教授の職をリタイアし、妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋にひとり暮らす、渡辺儀助77歳。毎朝決まった時間に起床し、料理は自分でつくり、衣類や使う文房具一つに至るまでを丹念に扱う。時には気の置けないわずかな友人と酒を酌み交わし、教え子を招いてディナーも振る舞う。この生活スタイルで預貯金があと何年持つかを計算しながら、日常は平和に過ぎていった。そんな穏やかな時間を過ごす儀助だったが、ある日、書斎のパソコンの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。

主人公の儀助役を12年ぶりの映画主演になる長塚京三が演じるほか、教え子役を瀧内公美、亡くなった妻役を黒沢あすか、バーで出会った大学生役を河合優実がそれぞれ演じ、松尾諭松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩らが脇を固める。2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、東京グランプリ/東京都知事賞、最優秀監督賞(吉田大八)、最優秀男優賞(長塚京三)の3冠に輝いた。

2023年製作/108分/G/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ、ギークピクチュアズ
劇場公開日:2025年1月17日

 

www.youtube.com

 

大学教授を辞めて10年、妻に先立たれて20年。
映画の舞台は、令和の時代。遺言書の日付が令和だった。

理知的でスマートな一人暮らし。几帳面。
双眼鏡で観察すること、のぞき見が病みつきで、自分も含めてみんな「下衆」だと さらっと言ってのける人。無理がなく自然体。少し、うらやましいとおもう。大いに、そう思う。
コーヒー豆を挽き、スーパーでワインを買う。焼き鳥を串さしから行い、そばを湯がく。本当、悠悠自適だ。

 

  

 

 


祖父から受け継いだ家屋が懐かしい感じがした。ふすま、縁側、井戸、など。

モノクロ映像が新鮮。知らぬ間になじんでくる。

でも、どっこい。彼の周りには、デザイナーや教え子がいてて、メリハリがある生活を楽しんでいる。行きつけのバーもある。



  

 


預貯金を計算しながら、あとこのスタイルでどのくらい生活ができるか。
でも、表面的には平穏だ。

夢か、幻覚か、せん妄か、20年前に亡くなった妻も出現する。妄想。妻は、生前にパリにも連れて行ってもらえてないことをなじる。女性教え子と家にて食事をしていることも非難する。



 

突然、パソコンの画面に、意味不明、気味が悪い記号、文字が続く。
ついに、「敵」がやってきた。
夢か うつつか 幻か。

 

 

 

前半は辛抱の時間かも、後半は畳みかける。主人公が真剣そのものなので笑ってしまうところも。夏、秋、冬、そして、春、季節も変わる。
「敵」とは、老いの深まり、ひいては死。
泰然としているように見えても誰しも死への恐怖がある。

 

 

映画『敵』オフィシャルサイト 2025年1月17日(金) 公開

 

 

 長塚京三

1945年生まれ、東京都出身。パリ大学ソルボンヌ在学中に、フランス映画『パリの中国人』(74)でデビュー。以降、多くのドラマや映画に出演。『ザ・中学教師』(92)、『ひき逃げファミリー』(92)で第47回毎日映画コンクール男優主演賞を受賞、『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』(97)では第21回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した。主な出演作に、ドラマ「金曜日の妻たちへ」(84.85)シリーズ、「ナースのお仕事」シリーズ(96.97.00)、大河ドラマ篤姫」(08)、「眩(くらら)~北斎の娘~」(17)、映画『恋と花火と観覧車』(97)、『笑う蛙』(02)、『長い長い殺人』(08)、『ぼくたちの家族』(13)、『UMAMI』(22)、『お終活 再春!人生ラプソディ』(24)などがある。

 

 

瀧内公美

1989年生まれ、富山県出身。2014年に『グレイトフルデッド』で映画初主演。主な出演作に、『日本で一番悪い奴ら』(16)、『彼女の人生は間違いじゃない』(17)、『由宇子の天秤』(21)など。『火口のふたり』(19)では第93回キネマ旬報主演女優賞、第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。新作に、マーク・ギル監督の『レイブンズ』(25年3月公開予定)がある。

 

 河合優

2000年生まれ、東京都出身。『サマーフィルムにのって』(21)、『由宇子の天秤』(21)で、第43回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第95回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞、第64回ブルーリボン賞新人賞などを受賞。24年の主な出演作に、ドラマ「不適切にもほどがある!」、「RoOT / ルート」映画『あんのこと』、『ルックバック』(声の出演)、『ナミビアの砂漠』などがある。

 

 黒沢あすか

1971年生まれ、神奈川県出身。1990年に『ほしをつぐもの』で映画デビュー。主な出演作に、映画『愛について、東京』(93)、『嫌われ松子の一生』(06)、『沈黙 -サイレンス-』(17)、『楽園』(19)、『親密な他人』(22)、『658km、陽子の旅』(23)、『歩女』(24)などがある。『六月の蛇』(03)で第23 回ポルト国際映画祭最優秀主演女優賞、第13回東京スポーツ映画大賞主演女優賞、『冷たい熱帯魚』(11)で第33回ヨコハマ映画祭助演女優賞受賞を受賞した。

 

 

監督・脚本:吉田大八

1963年生まれ、鹿児島県出身。大学卒業後はCMディレクターとして活動。数本の短編を経て、2007年、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で長編映画デビュー。第60回カンヌ国際映画祭批評家週間部門に招待された。『桐島、部活やめるってよ』(12)で第36回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞受賞。『紙の月』(14)は第27回東京国際映画祭観客賞、最優秀女優賞受賞。『羊の木』(18)で第22回釜山国際映画祭キム・ジソク賞受賞。その他の作品に、『クヒオ大佐』(09)、『パーマネント野ばら』(10)、『美しい星』(17)、『騙し絵の牙』(21)がある。舞台に「ぬるい毒」(13/脚本・演出)、「クヒオ大佐の妻」(17/作・演出)、ドラマに「離婚なふたり」(19)など。

コメント

何十年も前に小説を読み終えた時から「敵って何?」という問いが頭を離れず、とうとう映画までつくることになりました。筒井先生の作品を血肉として育った自分にとってそれはかつてないほど楽しく苦しい作業の連続でしたが、旅の途中で長塚京三さんをはじめとする素晴らしい俳優たち、頼もしいスタッフたちと出会えてようやく観客の皆さんが待つ目的地が見えてきた気がします。 自分自身、この先こういう映画は二度とつくれないと確信できるような映画になりました。 僕は幸せです。

 

 

 

 

 


私にとっては不思議な映画。老いとか、死とか、身近なことで身につまされる。でも、この映画で強く突き刺さるものはなかった。

このような映画も成立するのかという感じ。スタッフ、キャストの力量のなすところだと思った。
冗長な感じとか、散漫な感じとかはなかったが

私の評価 75点。

 

 

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