昨日 (11月23日) 、半ドンの仕事を終わって、2作品を鑑賞。
まずは、「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」を大阪ステーションシネマで13時25分からの部を鑑賞。ほぼ満席。
映画.COMから
「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督が、2016年の韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師 38師機動隊」を原作に、真面目な公務員と天才詐欺師が手を組んで脱税王から10億円を奪い取るべく奮闘する姿を活写したクライムドラマ。
税務署に勤める真面目な公務員・熊沢二郎は、天才詐欺師・氷室マコトの巧妙な詐欺に引っかかり大金を騙し取られてしまう。刑事である親友の助けで氷室を探し出す熊沢だったが、氷室は熊沢に対し、ある提案をする。それは熊沢が追っている権力者を詐欺にはめ、その権力者が脱税した10億円を徴収するから、そのかわりに自分を見逃してほしいというものだった。熊沢は犯罪の片棒を担ぐことに戸惑いながらも、自身のある復讐のため、氷室と組むことを決意。2人はクセ者ぞろいのメンバーによる詐欺師集団「アングリースクワッド」を結成し、壮大な税金徴収ミッションに挑む。
主人公の税務署職員・熊沢を内野聖陽、天才詐欺師・氷室を岡田将生が演じ、川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、真矢ミキ、鈴木聖奈が共演。上田監督とテレビドラマ「相棒」シリーズなどの岩下悠子が共同で脚本を手がけた。
2024年製作/120分/G/日本
配給:ナカチカピクチャーズ、JR西日本コミュニケーションズ
劇場公開日:2024年11月22日
詐欺師の7人目はだれか。
この人が意外に、キーマン?!
ただ実際には、詐欺師が何人かほぼ気にすることなく観ていたのだが
原作韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師 38師機動隊」は第1話はみた。あとは、アマゾンプライムビデオでは現在は視聴できなくなっている。マ・ドンソクが 意外にまじめな公務員が似合っていた。
小さな詐欺事件が詐欺計画の一部。
もう一つひねりがあって、親子の復讐ストーリー。同期の絆もテーマ。
単純に面白い。
2024年11月22日公開『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』公式サイト
1984年、4月7日生まれ、滋賀県出身。09年に映画製作団体を結成。『お米とおっぱい。』『恋する小説家』『テイク8』など10本以上を監督し、国内外の映画祭で20のグランプリを含む46冠を獲得。18年に初の劇場用長編『カメラを止めるな!』が2館から350館へ上映拡大する異例の大ヒットを記録。19年に『イソップの思うツボ』(共同監督作)と『スペシャルアクターズ』が公開。20年5月にコロナ禍を受け、監督・スタッフ・キャストが対面せず“完全リモート”で制作された作品『カメラを止めるな!リモート大作戦!』をYouTubeにて無料公開。その後、『100日間生きたワニ』(21)、『DIVOC-12』(21)、『ポプラン』(22)が公開。23年「#TikTokShortFilm コンペティション」にて、短編『レンタル部下』がグランプリを受賞した。
Interview
――2018年に『カメラを止めるな!』の試写をご覧になった伊藤主税プロデューサー(『Winny』ほか)から声をかけられたのが、本企画の始まりだったそうですね。
そうですね。「やりたい企画がある」と原作となるドラマ『元カレは天才詐欺師 38師機動隊』のDVDを貸していただきました。自分は『オーシャンズ11』や『スティング』のようなケイパーもの(強盗映画)や詐欺師ものが好きだったので興味を抱き、実際拝見したら「公務員と詐欺師」の意外な組み合わせもあって滅茶苦茶面白かったのですが、全16話を2時間の映画に変換するのには苦労しました。実写長編の原作ものが初めてだったこともあり、岩下悠子さん(「相棒」シリーズほか)と1~2年ほどプロット開発に費やしました。「権力者から金を巻き上げる」をベースに、恋愛要素はなくして最後の山場に日本オリジナルのトリックを盛り込んで――と進めていった矢先にコロナ禍に入ってしまい、書き換えた部分もかなりあります。元々は東京オリンピックが派手に開催されて外国人観光客が増え、インバウンド収入が爆増して国内にカジノができて――という設定でしたから。最終的に14稿まで改稿しました。
コロナの影響は撮影にも及びました。当初は2022年の春にクランクイン予定でキャストの顔合わせも済んでいましたが、コロナの再拡大を受けて延期が決まり、このメンバーをもう一度集めるために1年4ヶ月待つことに。やっとこさ撮影にこぎつけたら今度は僕がコロナに罹患してしまい、人生で初めて“リモート演出”を経験しました。大変でしたが、得たものもあります。僕は今まで現場でモニター前に陣取るというより走り回っているタイプでしたが、物理的に現場にいられないことで「一歩引いたところで冷静に見極める」大切さを学びました。
――熊沢役は内野聖陽さん、氷室役は岡田将生さんでなければならなかった、という意志を感じます。
内野さんの主演ドラマ「スローな武士にしてくれ〜京都 撮影所ラプソディー」を観たときに、カッコよさとカッコ悪さの二極を素晴らしく演じられていて、ぜひお願いしたいと僕から提案しました。2021年の中ごろに初めてお会いして「撮影前にがっつりコミュニケーションをとれるならぜひ」と言っていただき、ありがたかったです。その言葉通り、撮影前に10回以上はお会いして本打ちやリハを重ねました。内野さんは毎回たっぷりと付箋を貼った脚本を持ってきて、頭から順番に議論を交わしていきました。印象的だったのは「熊沢という名前がオリジナルのマ・ドンソクに引きずられているんじゃないか」という意見。確かになと思いもっと小市民っぽい名前に変えて諸々修正を施した脚本を持っていったら「すごくよくなった。じゃあ熊沢に戻そう」と言われたんです。びっくりはしましたが、あの出来事がなければ熊沢の庶民っぽさは出なかったとも思います。岡田さんも「彼しかいない」と満場一致で、脚本を読んで下さって快諾いただけました。内野さんも岡田さんも皆さん歴戦の猛者なので、撮影前も撮影中もどんどんアイデアを提案してくださり、意見交換が活発に飛び交う現場でしたね。
(取材・文:SYO)
上田慎一郎さんから一緒に映画を造りたいと言われて、どれ程の時間をかけてここまで来たか。
韓国ドラマを下敷きに自分の作家性を詰め込んだ映画を撮りたいんだという情熱がすごかった。
「『ここまで大きな商業映画』は初めてです!」という言葉がかなり印象に残っています。
ショーギョーとかゲージツとかそんな区分けはどーでもいいからおもろい映画を作ろうということで走り出しました。
台本打ち合わせをやるたびにシナリオの精度を上げてくる気迫に感心したのを覚えています。
撮影は8月のうだるような暑さの中で始まりました。途中監督がコロナに罹患し、事務所からリモート演出というのも新鮮でした。
スタッフプロデューサー陣も初めてのことだらけで、現場の混乱も少なからずありましたが、元気な娯楽映画が出来上がったのではないかと思っております。お客様の皆さんが、どう見てくださるのかとても楽しみです!
公務員と詐欺師の組み合わせにまずはびっくりしたのを覚えています。
面白い組み合わせだなと。内野さんとのお芝居をとても楽しみにしていたので間近で役を構築していく様はとても勉強になりました。
そして、お互いの利益の為に手を組みながらも徐々に距離が縮まっていく関係性に僕は惹かれたんだと思います。
掴みどころがなく、ふわふわと舞いながらも一点を見つめているこの役は面白かったです。
監督、キャスト、スタッフの皆さんと意見を出し合い作った作品です。是非観ていただけたら嬉しいです。
6年越しの作品。スタッフもキャストも思い入れの強い作品のようだ。
脱税王がやっつけられるストーリー。脱税議員がのほほんとしている現実と対比して、スカッとするのでは。
小澤征悦演じる脱税王「庶民が平和に生きるコツ、知ってますか? 怒りを持たないことです」「庶民が俺に逆らうな」等々の科白は、脱税議員の胸の内と同じに違いない。
詐欺という手段ではなく、民主主義のルールにのっとて、辛抱強く糺す。
痛快エンターテイメント、楽しめる映画。
私の評価 90点。
2作品目。
同じ大阪ステーションシネマで16時25分から「海の沈黙」を鑑賞。
映画.COMから
「前略おふくろ様」「北の国から」など数々の名作ドラマの脚本を手がけてきた巨匠・倉本聰が長年にわたって構想した物語を映画化。「沈まぬ太陽」「Fukushima 50」の若松節朗監督がメガホンをとり、本木雅弘、小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂ら豪華キャストが共演した。
世界的な画家・田村修三の展覧会で作品のひとつが贋作だと判明する事件が起こる。事件の報道が加熱する中、北海道・小樽で女性の死体が発見される。このふたつの事件をつなぐ存在として浮かび上がったのが、新進気鋭の天才画家と称されながら、ある事件をきっかけに人びとの前から姿を消した津山竜次だった。かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻である安奈は小樽へ向かい、二度と会うことはないと思っていた竜次と再会を果たすが……。
真の美を求め続ける竜次の思いが、安奈や、竜次に長年仕える謎めいたフィクサーのスイケン、贋作事件を追う美術鑑定の権威・清家、全身刺青の女・牡丹、竜次を慕うバーテンダーのアザミら、それぞれの人びとのドラマと交錯していく。
2024年製作/112分/G/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2024年11月22日
津山竜次の海への思いはどのようなものか。海辺の迎え火の意味は
本木雅弘の迫真の演技、観る者を圧倒する。
海は生活を成り立たせる場、両親を奪い取った存在、祈りのような火、いろいろと想起させる。
天才画家で刺青師。
3人の女性が登場する。
逃げ出した、かっつての恋人安奈。
牡丹。刺青を全身にまとう。
あざみ。竜次があえて刺青を入れなかった。
フィクサーのスイケン、謎のまま。
安奈が封印した恋心の行方は。絵「海の沈黙」はどこに。
バーのシーンで、バラライカの演奏があり、心にしみた。三角形で、3本の弦の楽器。
贋作とは、美とは、私にはとっつきにくい。
でも、なんとなく雰囲気を感じることができて満足。
わからないことだらけの作品。ひとつ上げれば、スイケンの忠誠心はどこから。
観る者の想像力にゆだねられているというべきか。
モッくん、渋くて最高。キョンキョンをスクリーンで満足。ありのままでいい。
私にとっては難しい映画。
私の評価 85点。