社会と個人 どう向きあうの

林住期 どのように暮らすのか。日々、自問自答する。

(38)法律を鏡として、武器にして 

 

 

 

半ドンの仕事を終わって、大阪ステーションシネマで「イチケイのカラス」の13時35分からの部を鑑賞。


朝から降っていた雨も上がり、傘は開くことなく映画館へ。ほぼ満杯。

 

映画.COMから

講談社「モーニング」で連載された浅見理都の同名コミックを原作とするテレビドラマ「イチケイのカラス」の劇場版。

入間みちおが東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称・イチケイ)を去ってから2年が過ぎた。岡山県瀬戸内の長閑な町に異動した彼は、史上最年少の防衛大臣に対する傷害事件を担当することに。みちおは事件の背後にイージス艦の衝突事故が関係していることに気づくが、航海内容は全て国家機密のため調査は難航する。一方、イチケイでみちおと共に数々の事件を裁いた坂間千鶴は、裁判官の他職経験制度により、弁護士として働き始める。偶然にもみちおの隣町に配属された坂間は、人権派弁護士の月本信吾と組んで小さな事件にも全力で取り組んでいく。そんなある日、町を支える地元大企業に、ある疑惑が持ち上がる。

みちお役の竹野内豊、坂間役の黒木華らテレビ版のキャストに加え、斎藤工向井理らが新たに参加。テレビ版に続き「コンフィデンスマンJP」シリーズの田中亮が監督、「プラチナデータ」の浜田秀哉が脚本を手がける。

2023年製作/119分/G/日本
配給:東宝

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映画「イチケイのカラス」主題歌 Superfly 『Farewell』 Lyric Video

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映画『イチケイのカラス』公式サイト

出演俳優は豪華だ。多彩。




      

 

 

イチケイのカラス(2) (モーニングコミックス)

イチケイのカラス(3) (モーニングコミックス)

イチケイのカラス(4) (モーニングコミックス)

 


2年前の春、フジテレビの「月9ドラマ」で放送されていた時、熱心に見ていた。だから期待の映画だ。
期待に外れることなく面白かった。「イチケイのカラス」ではなく「ミンケイのカラス」。刑事裁判ではなく、民事裁判が舞台。


入間みちおと坂間千鶴のかけあい、たまらない。そこに、人権派弁護士の月本信吾役の斎藤工が絡む。


防衛大臣鵜城英二役の向井理も渋い。「全身全霊を傾けて国のために働く」うさん臭く、凄味がある演技。このような政治家に騙されてしまうのかも、とふっと思った。


とにかく俳優陣が豪華。


地元大企業の汚染問題の真犯人はだれか。
少数の権利を守り抜けない大多数の「正義」がまかり通る。
切ない郷土愛、それが間違いであることをだれがただすのであろうか。
みんながみんな、入間みちるにはなれない。坂間千鶴のような奇特な人はいない。
イージス艦の装備開発が機密事項であっていいはずがない。
法律は少数の権利を守れるのか。

 正義の女神について


中央大学多摩キャンパスの「テミス像」

正義の女神 - Wikipediaから

正義の女神(せいぎのめがみ)は、神話に登場する以下の女神である。

ギリシア神話の女神、テミス(Θέμις)。
ローマ神話の女神、ユースティティア(Jūstitia)。
この両女神はよく同一視される。

概説

アメリカ司法省の225周年記念ブロンズ像。限定1776体。
剣と天秤を持つ正義の女神の姿は、司法、裁判の公正さを表す象徴、シンボルとして、古来より裁判所や法律事務所など、司法関係機関に飾る彫刻や塑像、絵画の題材として扱われてきた。現在は目隠しをした像が主流であるが、目隠しがないものも多い。最高裁判所中央大学多摩キャンパス内、虎ノ門法曹ビル(東京都港区)、中央大学杉並高等学校、愛知県立津島高等学校など日本国内にもテミス像が存在する。弁護士バッジにも女神の天秤が描かれている。

英語では一般に固有の名前で呼ばれるよりも、単に Lady Justice (正義の女神)と呼ばれることが多く、固有の名前を用いるときは正義 (Justice) の語源ともなっているユースティティアと名付けられる場合が多い。タロットカードの大アルカナ11番(または8番)「正義」に描かれている剣と天秤を持った女性も、この「正義の女神」を擬人化したものである。

テミスとゼウスの娘アストライアー (Αστραία) やホーライの一人ディケー(Δίκη)も正義を司る女神ではあるため、ユースティティアと同一視されることもある。しかしこれらの女神が司法の象徴として扱われることは稀である。星座上でおとめ座に属するアストライアーは、隣りのてんびん座の天秤を持っているという説もある。


各装備品の含意

彼女が手に持つ天秤は正邪を測る「正義」を、剣は「力」を象徴し、「剣なき秤は無力、秤なき剣は暴力」に過ぎず、正義と力が法の両輪であることを表している。目隠しは彼女が前に立つ者の顔を見ないことを示し、法は貧富や権力の有無に関わらず、万人に等しく適用されるという「法の下の平等」の法理念を表す。

  

 



いろいろと考えさせられる映画。

 

最初はドラマ拡大版か、と少し落胆を覚えながら見ていた。
しかし、少しずつ少しずつ、馬力がかかり、全開。
面白かったし、楽しかった。事件の真相は後から考えれば、よくある話とは思ったが、泣いてしまった。
評価 90点。